全身歯科治療への経緯 02
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根管の無菌化で根管治療の成績が伸びたことで様々な全身症状の改善を経験!
病巣感染が改善!!
大学院時代、歯周病菌の研究のために、歯周病学講座から細菌学講座へと出向して細菌学を学んでいました。
細菌学講座で福島久典教授から嫌気性菌の培養を学んでいた私は福島教授が開発した画期的な根管治療法と出逢ったのです。
根(神経)の治療すなわち、根管治療の目的は根管内を無菌にすることです。
感染した歯髄(神経と血管)を取り除き、無菌にします。
顕微鏡を使って歯の中を覗いても、無菌になったことを確認できません。根管の入り口が見えるだけです。
無菌にするには根管内から取ってきた試料を培地上で培養し、無菌になったことを確認しなければなりません。しかも、根管内の細菌は酸素を嫌う嫌気性菌なので、嫌気培養という特殊な培養法を行わなければなりません。なかなか、そこまで、一般開業医ではできなかったので、「根管内が無菌になったであろう」という推測で治療を終えているのが現状です。もし、無菌になっていなかったら再発します。根管治療は成功率が悪いのは「無菌になったこと」を確認しないからです。
一般の開業医が嫌気培養法で無菌になったことを確認するのはほぼ不可能でした。 しかし、福島教授が開発したチェアーサイド根管内嫌気培養器を使い、根管内の無菌化を確認する画期的な方法を使うと一般の診療所でも嫌気培養が行えて、根管内の無菌化を確認できるので極端に成功率が上がるのです。
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歯の根の中から根尖内容物を取り出し、
カルチュレットに移します
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根尖内容物をCDC血液寒天培地に
塗抹します
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嫌気培養器に入れます
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嫌気培養器に嫌気ガス発生袋に入れます
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嫌気培養器にインジゲーターを入れます
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フタをし37℃で2〜7日間培養します
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通常の根管治療法では根管内が無菌になったことを確認しないで治療を終えるので成功率が落ちます。
根管治療の成績が飛躍的に伸びたことにより、根管内の無菌化で様々な全身症状が改善することを経験し、根管内の細菌と全身症状の密接な関係も確認できたのです。