失活歯の危険性
失活歯の危険性について
警鐘を鳴らす
ドキュメンタリー映画が
あります
失活歯とは根管治療を施した歯、
または、根管治療が必要な歯など、神経(歯髄)が死んでいる歯のことです
監督自身の実話に基づく長編ドキュメンタリー映画
原因不明の体調不良で10年以上悩まされてきたフレーザー・ベイリー監督自身が、根管治療を施した失活歯が体調不良の原因であるということに辿り着き、克服するまでの経緯を紹介しています。
また、失活歯(根管治療歯など神経が死んでいる歯)が全身に悪影響を与えることを認識している歯科医師、医師、専門家のインタビューも紹介しています。
この映画は2019年にNetflixで放映されましたが、「科学的証拠によって裏付けられていない重大な誤情報が含まれる」としてすぐに、米国歯科医師会(ADA)、米国歯内療法士協会(AAE)、米国歯科研究協会(AADR)から強い反論を受け、Netflixは配信を停止しました。
根管治療を行う歯科医(米国の根管治療の専門医)にとっては、非常に困る内容だったからということは明らかです。
※米国は専門医制度が発達していて歯内療法(根管治療)の専門医がいて根管治療のみを行っています。
映画の中で、私が全身歯科治療において失活歯や金属、樹脂などの身体への害について教わった医科歯科連携治療で世界的に有名な自然医療の権威パラセルサスクリニック(スイス)の元・所長DR.トーマス・ラウ(医師)もインタビューに答えています。
私が訪れた頃のトーマス・ラウ所長が率いるスイスのパラセルサスクリニックは素晴らしいクリニックでしたが、現在では資本が中国にわたり、トーマス・ラウは退職されて自身のクリニックを開業されているそうです。
CHECK医科と歯科を併設し医科歯科連携を実践する自然医療の権威スイス・パラセルサスクリニックについて
映画製作者フレーザー・ベイリー監督はパニック発作、不安、慢性疲労、吐き気、めまい、興奮、不眠症、EDに悩まされ、様々な治療法を試しますが、不調は治らず10年間が経過します。
ある日行ったレッヒャーアンテナ(Oリングテストのようなもの?)により、根管治療を施した歯が原因であるという事を指摘され、根管治療の危険性を認識している歯科医院で問題の失活歯(根管治療を施した歯)を抜歯してもらいます。
失活歯だけでなくボーンキャビティー(骨空洞)が親知らずの部位に見つかったので、失活歯の抜歯と同時にボーンキャビティーの治療(除去)を行い、10年間悩んでいた不調が全て完治します。
ボーンキャビティーとは、その名の通り、顎骨内に生じた空洞状構造物です。
ボーンキャビティー内にはコレステロール変性物質の沈着がみられ、全身の炎症性疾患と関連性が深い炎症マーカーであるRANTESと呼ばれる炎症性サイトカインを発生して、血流に乗って全身に波及して様々な疾患と関連していることが報告されています。
ボーンキャビティーの除去手術は大変困難なので、抜歯時に抜歯窩の汚染された歯根膜や膿疱の徹底的除去、汚染された骨面の徹底的掻把適が、ボーンキャビティーの最大の予防となります。
「辛い10年だったけど、結果的に映画製作を行い根管治療について啓発している現在があることは、意味があったのかもしれない。」とフレーザー・ベイリー監督は最後に述べています。
CHECK失活歯(歯髄=神経が生きていない歯)の全身への害
CHECKボーンキャビティーの全身への害
これは映画の中でも何度も指摘される問題です。
医療において、壊死した組織(死んだ組織)【=汚染された異物】を体内に残した治療方法を行うのは「歯科」のみです。
根管治療という治療法で血流やリンパの流れもなく神経も通っていない死んだ歯を、そのまま口の中に残し噛むために利用するということは、考えてみれば不自然な治療法です。
根管治療とは根管【歯の根(=歯根)の中の歯髄(=神経)が入っていた管】の中を消毒して無菌化を行い、根充材という防腐剤を詰める処置です。
根管は主根管と側枝からなります。一般的に主根管は前歯では1本、小臼歯では1本から2本、大臼歯では3本から4本あります。しかし、実際には主根管から木の枝のように細く枝分かれしていて、無数の側枝となって網目状に張り巡らされて歯根部の象牙質内で象牙細管となっています。主根管と側枝を繋ぎ合わせると数キロメートルに及ぶという報告もあります。
歯根部の象牙質内の象牙細管は構造上細菌が入り込みやすく、また、酸素が行き届かない環境なので酸素を嫌う嫌気性菌(毒性が高い菌)が増殖しやすい環境です。
失活歯は神経が死んでいる状態なので、血流やリンパの流れが無いため免疫力も働かず根管内では細菌感染がさらに進みやすいのです。
根管治療が行われるのは主根管のみで、枝分かれした細い無数の側枝までは治療(死んだ歯髄組織の除去・無菌化)は不可能です。
側枝の根管の中は取り除かれなかった歯髄の残骸が入っていて、細菌の最適な繁殖場所となります。
網目状に張り巡らされた側枝の中の汚染された歯髄を、完全に取り除くことやその無菌化は不可能です。
失活歯の象牙細管内に潜む細菌は硫化水素(ボツリヌス菌と同等の毒性があるそうです)などの毒素を産生して全身に害を与えています。